初めに
数学Bの確率分布と統計的な推測では、まず、確率変数と確率分布を学びます。本記事では、確率変数と確率分布を定義し、確率変数の期待値、分散、標準偏差が求められるようにします。
確率変数と確率分布
定義(確率変数、確率分布)
試行の結果によってどの値をとるか定まり、とり得る値の各々に対してその値をとる確率が定まるような変数を確率変数と呼ぶ。
確率変数
計 | |||||
この対応関係を
確率分布の性質
確率変数
計 | |||||
このとき、
が成り立つ.
期待値と分散
定義(確率変数の期待値、分散、標準偏差)
確率変数
計 | |||||
このとき、
定数の期待値、分散
定数
証明
計 | ||
すると、
となる。
分散の公式
確率変数
証明
補足
証明には、同時分布と呼ばれる二つの確率変数に関する和の期待値の性質
確率変数の変換
計 | |||||
このとき、
計 | |||||
証明
補足
分散の公式の証明と同様に
練習問題
練習問題1
問題
さいころを1回投げる試行をするとき、サイコロの出た目を
計 | |||||||
(1)
(2) 確率変数
解答
(1)
(2)
参考